犬のアレルギー性皮膚炎とは?|再発しやすいかゆみにレーザーでできること

お腹を舐めるトイプードル

犬のアレルギー性皮膚炎とは?|再発しやすいかゆみにレーザーでできること

アレルギー性皮膚炎は犬に多い皮膚トラブルの一つで、再発しやすく、かゆみや赤みが長く続いてしまうことがあります。
「アレルギー性皮膚炎の治療は薬しかないの?」
「痒みがひどくて辛そう。なんとかしてあげたい」
「飲み続けている薬の副作用が心配」
このような悩みをお持ちの方もいらっしゃると思います。
近年、内服や外用薬などの基本的な治療に加えて、レーザー治療という補助的なアプローチがあるのをご存知ですか?

今回は、犬のアレルギー性皮膚炎に対するレーザー治療についてご紹介します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の皮膚の悩みにお役立てください。

アレルギー性皮膚炎とは?

アレルギー性皮膚炎とは、体質的に過敏な犬が、環境中のアレルゲンに反応して皮膚に炎症を起こす病気です。

代表的な原因には

  • ハウスダスト、花粉、カビなどの吸入性アレルゲン
  • ノミや食べ物など、皮膚や体内へのアレルゲンの接触
  • シャンプーや化学物質などの刺激物

などがあります。
アレルギー性皮膚炎は、犬によって症状の出方が異なる病気です。
よく見られる症状としては

  • 足先や顔、耳の周りを執拗になめる・かく
  • 皮膚の赤み、脱毛、フケの増加
  • かゆみによる不眠や落ち着きのなさ
  • 繰り返す外耳炎や膿皮症

などがあげられます。

アレルギーの原因が完全に取り除けないことも多く、症状をコントロールしながら生活の質を保つことが治療の目標になります。

背中に湿疹と脱毛のあるチワワ

アレルギー性皮膚炎の治療とレーザーの位置づけ

アレルギー性皮膚炎の治療では、アレルゲンの除去に加えてかゆみ止めの内服や、皮膚バリアを整えるシャンプーなどを使用します。
場合によっては、サプリメントや栄養管理によるサポートも必要です。

これらに加えて、近年注目されているのが、体に負担をかけずに、かゆみや炎症をやわらげる補助治療としてのレーザー治療です。

レーザー治療で期待できること

アレルギー性皮膚炎の治療には低出力レーザーを使用します。
低出力レーザーは、症状がある皮膚表面に光を照射し、細胞の修復を促す治療です。

アレルギー性皮膚炎において期待できる効果としては

  • 皮膚の炎症を穏やかに抑える
  • かゆみを軽減して掻き壊しを防ぐ
  • 傷ついた皮膚の回復をサポートする
  • 再発した際の悪化を防ぐ
  • 薬の使用頻度を下げられる可能性がある

などがあげられます。

「レーザー治療って痛いの?」と聞かれることもありますが、痛みや熱さはほとんどありません。
照射自体も数分で完了するため、犬への負担も少ない治療です。
痛みがないため麻酔も必要なく、全身麻酔に不安がある場合でも安心して使えるのが特徴です。

頭にシャンプーの泡が乗っているミニチュアダックスフント

再発や慢性化が気になるときに

アレルギー性皮膚炎は再発しやすく、かゆみのコントロールに苦労するケースもあります。

次のような悩みを抱えている場合には、レーザー治療が治療の幅を広げるきっかけになるかもしれません。

  • 症状が安定せず、薬の調整が難しい
  • なめ壊し・掻き壊しが頻繁で皮膚がなかなか治らない
  • 外用薬やシャンプーを嫌がる
  • 副作用の少ない方法を探している

特にアレルギー性皮膚炎は、内服での治療が一般的ですが、長期使用はどうしても副作用が気になるという飼い主様もいらっしゃると思います。
レーザー治療を併用することで、内服の量を減らせる可能性があります。
再発や慢性化の多いアレルギー性皮膚炎には、レーザー治療が効果的な治療の一つです。

まとめ

アレルギー性皮膚炎は、一度症状が落ち着いても再発することがあり、長く付き合っていく必要がある皮膚病です。
そのぶん、できるだけ負担の少ない方法で症状を抑えていくことが大切になります。

ピース動物病院では、アレルギー性皮膚炎に悩む犬たちに対して、基本的な治療に加えてレーザー治療などの補助療法もご提案しています。
アレルギー性皮膚炎の治療でお悩みのことがあれば、ぜひ一度ご相談ください。

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