犬の耳垢が増える原因とは?|受診の目安と自宅でできるケアを解説

飼い主に抱かれて遠くを見るダックスフンド

「最近、愛犬の耳垢が増えてきた気がする」
「においが強くなってきたかも?」
「これって様子を見ても大丈夫?」
このように感じたことはありませんか?
犬の耳垢の増加はよくある変化のひとつですが、背景にトラブルが隠れていることもあります。
耳のトラブルは見た目の変化だけで判断するのは難しく、気づいたときの対応がとても大切です。

今回は、犬の耳垢が増える原因や考えられる病気、受診の目安、自宅でできるケアについて解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の耳の異変に早く気づけるようにしていきましょう。

犬の耳垢が増えるのは異常?

犬の耳垢は、ある程度の量であれば正常にみられるものです。
耳の中の汚れや古い皮膚が混ざって耳垢ができるため、少量であれば問題ないケースも多いです。

ただし、急に量が増えたり、色やにおいが変化したりしている場合は注意が必要です。
とくに

  • ベタつきがある
  • 色が黒っぽい
  • 強いにおいがする

といった変化があるときは、耳のトラブルが進行している可能性も考えられます。

犬の耳垢が増える主な原因

犬の耳垢が増える原因はひとつではなく、いくつかの要因が重なっていることもあります。

外耳炎

耳垢が増える原因として最も多いのが外耳炎です。
細菌や真菌(マラセチア)などが増えることで耳に炎症が起こり、耳垢の量やにおいが変化します。

アレルギー

犬に食物性アレルギーや環境アレルギーがある場合、耳の皮膚にも炎症が起こりやすくなります。
その結果として耳垢が増えることがあります。

耳ダニ

耳ダニはとくに子犬や保護犬でみられる寄生虫です。
黒くて乾いた耳垢が大量に出るのが特徴で、強いかゆみを伴うこともあります。

体質や耳の形

垂れ耳の犬種や耳の中に毛が多い犬では、湿気がこもりやすく、耳垢がたまりやすい傾向があります。
そのためこういった犬種では定期的な耳掃除が必要です。

シャンプーや水分の影響

シャンプー時に水が犬の耳に入ったり、湿った状態が続いたりすると、細菌や真菌が増えやすくなります。
その結果耳垢が増えてしまうことも。
ご自宅でシャンプーをする際には耳に入らないように十分注意しましょう。

毛布にくるまって横になる犬

受診を検討したいサイン

耳垢が増えているだけでなく、犬に以下のような様子がみられる場合は受診を検討したほうが安心です。

  • 何度も耳をかく
  • 頭を振る
  • 耳を触ると嫌がる
  • 強いにおいがする
  • 耳の中が赤い
  • 黒や黄色の分泌物が増えている

こうした症状は、すでに耳の炎症が進んでいるサインのことがあります。
放置すると痛みが強くなったり、慢性化したりする可能性もあるため注意が必要です。
動物病院では耳垢の性状を確認し、細菌や真菌、寄生虫の有無を検査したうえで治療を行います。
原因に応じて点耳薬や内服薬を使用し、症状の改善を目指していきます。
当院では、外耳炎が慢性化している場合などはレーザー治療も検討できますので、気になる場合はご相談ください。

外耳炎のレーザー治療についてはこちらの記事もご覧ください。

犬の慢性外耳炎とレーザー治療|効果と適応について詳しく解説

犬の耳垢が増えたときのケア方法

耳垢は軽度であれば、自宅でのケアで様子を見ることもできます。
ただし、無理な処置は逆効果になることもあるため、正しい方法で行うことが大切です。

耳掃除の基本

犬の耳掃除は基本的に耳の入り口付近をやさしく拭き取る程度にとどめます。
綿棒を奥まで入れると、汚れを押し込んでしまう可能性があるため注意が必要です。
また犬の耳の構造は人とはやや違うため、家で耳掃除をする場合は動物病院でコツを聞いてから行うようにしましょう。

洗浄液の使用

動物用のイヤークリーナーを使うことで、耳垢をやわらかくして除去しやすくなります。
ただし、炎症が強い場合は使用を控えたほうがよいこともあります。
洗浄液を使うかどうか迷う場合は、まず動物病院で相談しましょう。

やりすぎに注意

頻繁な耳掃除は、かえって皮膚を傷つけたり、バリア機能を低下させたりすることがあります。
適度な頻度を心がけることが重要です。
犬によって適切な頻度も変わるため、自宅での耳掃除が難しい場合はトリミングサロンや動物病院でやってもらいましょう。

クッションに横になる犬

まとめ

犬の耳垢が増える場合、その背景には外耳炎やアレルギーなどのトラブルが関係していることがあります。
量だけでなく、においや色の変化に気づいたときは、早めに動物病院で状態を確認してもらうことが大切です。

当院では、耳の状態に合わせた検査と治療を行い、愛犬への負担をできるだけ抑えた対応を心がけています。
レーザー治療を含めたさまざまな選択肢の中から、適した方法をご提案することも可能です。
犬の耳垢が気になった場合はお気軽にご相談ください。

よくあるご質問(Q&A)

Q.犬の耳に耳垢が出ることは正常ですか?

A.犬の耳垢はある程度の量であれば正常です。
ただし、耳垢が急に増えたりにおいや色が変わった場合は注意が必要です。
とくにベタつきや強いにおいがある場合は、外耳炎などのトラブルが関係している可能性があります。

Q.犬の耳垢が多いとき、すぐに病院へ行くべきですか?

A.犬の耳垢に加えて、耳をかく・頭を振る・においが強いなどの症状がある場合は早めの受診をおすすめします。
これらは外耳炎や耳ダニなどのサインであることがあり、早めの対応が重要です。

Q.犬の耳垢は自宅で掃除しても大丈夫ですか?

A.犬の耳垢は軽度であれば自宅ケアも可能ですが、耳の奥まで無理に掃除するのは避けましょう。
炎症がある場合は悪化することもあるため、状態に不安があるときは動物病院で方法を確認することが大切です。

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