犬の軟口蓋過長に対するレーザー治療|短頭種に多い呼吸の悩みを軽減する手術法

ブランケットで横になるパグ

犬の軟口蓋過長に対するレーザー治療|短頭種に多い呼吸の悩みを軽減する手術法

犬の寝ているときのいびきや、鼻が鳴るような呼吸でお悩みの飼い主様もいらっしゃると思います。
もしかしたら軟口蓋過長が原因かもしれません。
軟口蓋過長は特に短頭種でよくみられる疾患で、放置すると日常的な呼吸の苦しさだけでなく、熱中症や呼吸困難のリスクを高めることもあります。
そんな軟口蓋過長の治療法にレーザー治療があることをご存知ですか?

今回は、軟口蓋過長の症状やレーザーを用いた外科的治療についてご紹介します。
ぜひ最後までお読みいただき、呼吸が苦しい犬の対応に役立ててください。

犬の軟口蓋過長とは?

軟口蓋(なんこうがい)とは、喉の奥にある柔らかい部分で、鼻と喉の間を隔てる役割を担っています。
この軟口蓋が生まれつき長すぎたり、加齢や肥満により伸びてしまう状態が軟口蓋過長という状態です。
軟口蓋過長はいわゆる「短頭種気道症候群」と呼ばれる呼吸器の病気の一つです。
長すぎる軟口蓋が気道に垂れ込んでしまうことで、

  • いびき
  • 呼吸時の異音(ブーブー、ガーガー)
  • 興奮時や運動時の息苦しさ
  • 食後や興奮時の吐き戻し・チアノーゼ

などの症状が出ることがあります。

特に

  • パグ
  • フレンチブルドッグ
  • シーズー
  • ボストン・テリア

などの短頭種は鼻腔も狭く、生まれつき軟口蓋が長くなりやすい犬種です。

症状が重くなると犬の呼吸困難を引き起こすこともあるため、短頭種の飼い主様や、犬に気になる症状がある飼い主様は放置せず早めに動物病院へ相談しましょう。

机の上で座っているボストン・テリア

軟口蓋過長の治療法

軟口蓋過長の根本的な治療は、過長した軟口蓋の一部を切除する外科手術を行うことです。
通常はメスなどを使って麻酔下で切除を行いますが、レーザーを使うことで、より安全かつ犬への負担が少ない手術が可能になります。

レーザーでの手術とは?そのメリット

軟口蓋過長の手術では、従来はメスや電気メスで軟口蓋を切除していました。
しかし近年では、レーザー機器による切除も増えてきています。

レーザー手術で軟口蓋過長の手術を行う主なメリットは以下の通りです。

  • 出血が少ない(切除と同時に止血できる)
  • 手術中の視野がクリアに保たれる
  • 組織への熱ダメージが少なく、術後の腫れや痛みが軽減
  • 縫合の必要がないケースもあり、手術時間の短縮が可能
  • 感染リスクが抑えられる

これらの特徴から、レーザー手術は「体への負担を減らしたい」「出血リスクを避けたい」という場合に適しています。
レーザーによる軟口蓋過長の手術は従来のメスでの手術と同じように全身麻酔で行います。
レーザー手術は痛みや腫れが従来の方法より抑えられるため、麻酔が少なく済む可能性や、回復が早い傾向にあることも特徴です。
術後は一時的に声がかすれたり、食欲が落ちることもありますが、数日で元気になることが多いです。

椅子に座ってこちらをみているパグ

手術を検討すべきタイミングは?

軟口蓋過長は進行性の疾患ではありませんが、成長や加齢、肥満などにより症状が悪化することがあります。

次のような症状が見られる場合は、早めの手術を検討してもよいでしょう。

  • 日常的に呼吸が苦しそう
  • 暑い日に呼吸が荒くなりやすい
  • 食後によく吐き戻す
  • 睡眠時にいびきがひどい

呼吸が苦しい状態を長期間放置すると、他の呼吸器症状や循環器系の負担にもつながる可能性があります。
症状がひどくなってきている場合には、獣医師と手術を行うか相談しましょう。

まとめ

軟口蓋過長は、犬にとって慢性的な呼吸のストレスとなる疾患です。
特に短頭種にとっては日常生活に大きな影響を与えるため、症状が見られた場合は早めの受診・検査が重要です。
軟口蓋過長はレーザーによる治療も可能なので、負担が少ない治療の一つとして検討してみてください。

当院では、出血や痛みを抑えたレーザー機器による軟口蓋過長の手術にも対応しています。
「いびきが気になる」「少しでも楽に呼吸させてあげたい」とお考えの飼い主様は、ぜひ一度ご相談ください。

よくあるご質問(Q&A)

Q1. 軟口蓋過長の手術にレーザーを使うと何が違いますか?

A. 出血が少なく、術後の腫れや痛みが抑えられるため、回復が早くなる傾向があります。

Q2. 軟口蓋過長の症状がある場合、手術は必要ですか?

A. 呼吸が苦しそう、いびきがひどいなどの症状があれば、手術を検討する必要があります。
軟口蓋過長は放置すると命に関わることもあるため注意が必要です。

Q3. レーザー手術は短頭種にも使えますか?

A. パグやフレンチブルドッグなど、短頭種の呼吸の負担を減らすためにレーザー手術が有効な場合があります。

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